Plugin Allianceのサブスクに追加されたということでKiive AudioのXtoressorをミックスで使ってみました。
今回は使ってみての所感を書いていけたらと思います。
Distoressorをリアルに再現
モデルとなっているハードウェアのコンプレッサー『Distressor』は世界中ほとんどのスタジオに置いてあると言っても過言ではないくらい、レコーディング・ミキシング界ではド定番のコンプレッサーです。
しかも現行品なので、買おうと思えばすぐに新品を購入できるのですね。
値段も為替相場によりますがおおよそ30万円は切るだろうという、費用対効果が非常に高いのも魅力。
できることが多く、これ1台でいくつかのキャラクターをカバーすることができます。
プラグインレビュー
めっちゃパンチのある音が作れる
Distressorはデフォルトで1176系FETコンプレッサーとして動作します。
ちょうど1176系のコンプを色々と試していて迷走していた中で一番バッチリとハマりました。
そもそも好きなエンジニアがミックスでDistressor系のプラグイン(今回とは別の)をドラムに多用していたので、好きな音になるのは当たり前の話ですね。
アタック最遅/リリース最速でガシガシ潰していくことでロック・メタルでは抜群のアタック感とグルーヴを作ることができます。
音抜けがちょっと良くなる
自分で検証していない噂の話なのですが、このコンプを通すと付くEQ特性によってやや音抜けがよくなるようですね。
他にも2次倍音を付与できるので、こちらもほのかに音抜けが良くなります。
サチュレーションが気持ちいい
実機を使ったことがあるわけではないのでこれも噂の話ですが、このXtressorはメーカー本家がリリースしているプラグインよりもリアルとのことで(本家はプラグインならではを意識している模様)歪みがわざとらしくなく立体感のある印象です。
下部に付いている2種類のノブもマックスかけて分かるかな?くらい緩いかかりで、ガッツリ音を変えることはできませんが微調整にはちょうどいい感じです。
音はそこまで変えたくないけどちょっと波形を変えて他の音と位相をずらしたい見たいな気持ちの時に有用かもしれません。
調整ができる全押し
実際使うかどうかはさておき、1176コンプで特徴的なのがレシオの全押し。
私はドラムにパラレルでかけるコンプとして1176の全押しを多用しています。
このXtressorであれば普通の1176系ではできない歪みの調整まで行えてしまうので、音の微調整が容易です。
もちろん究極言えば別にこのXtressorである必要はなく普通に1176系のプラグインを使っても良いのですが、私の好きなエンジニアがDistressor系のプラグインをドラムバスのパラレルコンプとして使用しているので、よりイメージに近い音となるわけですね。
まとめ
Distressor系のプラグインもだいぶ増えましたが、音で言えばこのプラグインが一番好きなのでしばらくは使っていくと思います。
主にメタル系のミックスが多い私ですが、先日普通にダンスミュージックのドラムバスにパラレルして使ってもかなりイメージしたドシャッとした感じの音にできました。
ドラムはもちろんボーカルやギター、ベースなどとにかく汎用性が高くカッコイイ音にできるのがDistressorの特徴なので、合わないトラックの方が少ないかもしれないですね。